情熱をくれた君が まだこの胸焦がすけど
輝く時間を見つめた 心燃やした人だから
ただ君が幸せならばいい
あれから、もういくつもの季節が過ぎて。
君の居ない生活にも少しずつ慣れてきた。
一緒にいた時間は驚く程短かったのだという事に、今になって気付く。
けれど、あんなに充実していた時間を、ボクは他に知らない。
もう一人のボク、──君のおかげで、ボクは今のボクになれた。
友達も出来たし、デュエルだって強くなった。
それなのに君はもうどこにも居ない。
どんなに声を嗄らして叫んだとしても、会う事は出来ない。
耳が疼く程の静けさを消し去りたいのに。
…分かってる。
出会えた事、それ自体が奇跡なんだって。
君が本当に君の時代を生きていたのは、もっとずっと昔。
どれだけ頼りになっても、かけがえのない存在でも、居なくなるのは判っていた。
別れが寂しくてボクは泣いてしまったけど。
でも、君が最初から居なきゃ良かったとか、出逢わなきゃ良かったなんて思わないし、思えない。
君が確かに此処に居たという事は、みんなが憶えている。
今でも笑い合ったりするよ、あの頃の思い出を。
城之内くんが言ったとおり、ボク達はいつまでも仲間だから。
でも、君が居ない。ただそれだけで──。
寂しいと思う事くらい、許して欲しい。
君が居たあの日、あの時。
戻る事なんて出来ないし、そんな事言えないけど。
せめて今一度だけ、会う事が出来たなら…。
話したい事がたくさんある。
君が居なくなってから、本当にたくさんの出来事があったんだ。
城之内くんの事、杏子の事、本田くんの事、御伽くんの事、獏良くんの事…。
それにじいちゃんの事や、海馬くんの事…。
そして、ボクの事。
その他にも君に話したい事がいろいろある。
だけど君とは、声を交わす事すら出来ないんだね。
けれどボクは此処で君に向かって言葉を繋げば、君に届くんじゃないかって。
そう、思うんだ。
君はいつでもボクの目標だった。
だから聞いて欲しい。
ボクの、ボクだけの物語を。
情熱が音を立てて 崩れ落ちる瞬間を
忘れはしない いつまでも
戻りたいなんて言わないよ
ただ君にもう一度だけ会いたい
* * *
遊戯王が好きです。過去形じゃなく、現在進行形で。
BGM:イクシード「情熱」