マグマグはカター村に住む15歳。今日も村を探索していると、大変なものを発見してしまいました。
なんと、村人のカインが倒れているではありませんか!
そしてその横には、謎のくぼみが残っています。
マグマグが不思議に思っていると、横からカター村の魔女様がやってきてこう言いました。
「どうしたの、マグマグ」
「魔女様、これを見てくださいであります」
「あら、カインの死体ね」
「いえ、それよりもその横に謎のくぼみが!」
魔女様はしばらく考えて、マグマグに深刻な顔で言います。
「これは犯人が残したおしりの跡かもしれないわね」
「おしり!でありますか!」
「ええ、犯人がしりもちをついたか、それとも凶器がおしりなのか…」
「ならばそれを調べるでありますよ!」
こうしてカター村探偵団が呼び出されたのです。
呼び出されたのはカター村探偵団の探偵ジェシーとその助手レッシェでした。
「さて、マグマグ、何があったの?」
「これを見てほしいであります!」
「あら、おかしなくぼみね。どうしたのかしら」
「(くぼみより先に気にするものがあるんじゃないのか…?)」
助手のレッシェは思いましたが、口には出しませんでした。
言っても無駄だということが分かっていたからです。
「魔女様によれば、これはおしりのあとなのだそうでありますよ」
「なるほど、そう見えなくもないね」
マグマグとジェシーはカインの死体に見向きもせずに頷きあいました。
「問題は、これが誰のおしりの跡なのか、だね」
「そうなのであります。何があったのでありましょう?」
「おい、これは関係ないのか?」
レッシェが指差した先には、一抱えほどもある大きな石がありました。
その手前──つまりおしりの跡がある方に何かが転がったような跡もあります。
「ふうん、そうか。分かったよ」
探偵ジェシーが呟きました。
「分かったのでありますか!流石はジェシー!であります」
「レッシェ、この辺りに何か足の滑りそうなものがあるはずよ」
「滑りそうなもの…?」
「それは、これのことかしらね」
魔女アレイアの足元には、なんとバナナの皮が。
「つまり、こういうことだね。Xはバナナの皮で足を滑らせ、勢いよくしりもちをついた。
その際に後ろにあった石に頭をぶつけて悶絶たってことだ。石の手前に跡がついてる」
ジェシーの言葉に、マグマグが首を傾げました。
「ということは…?」
「このおしりの跡は、そこで倒れているカインのものってこと」
するとその時、誰もが死んだと判断していた(あるいは無視していた)カインが呻きました。
「おーまーえーらー、人が倒れている横で何をやっているんだ…!」
「あら、カイン。もう起きたの」
魔女様の言葉に、起き上がったカインが噛み付きます。
「貴様ー!何をいけしゃあしゃあと!」
「あら、
「俺が頭に石をぶつけて悶絶している間、貴様はずっと見ていただろう!」
そうなのです。実はアレイアは最初から最後まで見ていたのでした。
「でも、私がそこにバナナの皮を置いたわけでも、石を配置したわけでもないわ」
文字通り、見ていただけです。
そして、ギャラリーはそろそろこのネタに飽きてきていました。
「あーあ、カインがすっころんで気絶しただけかー。つまんないの」
とは探偵ジェシーの言葉です。
「そうでありますね。さて、小生はそろそろ家に帰るであります」
「俺も帰ろう…」
「私も帰るわ」
そういってあっという間に誰も居なくなってしまいました。
「散々人の横で盛り上がっておいて、これかー!」
カインの叫びが村にこだましましたが、気にする者は誰もいませんでしたとさ。めでたしめでたし。